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ここは国道ですか?いいえ、酷道です。

こんにちは。牧シンゴです。
色んなところで自己紹介する時に、「趣味:酷道です」と言っても全然通じないので、これは記事にするしかない!という事で、自分なりに魅力などをお伝えできればと思います。

なお、牧自身は走るのも、地図で道を追うのも大好きな人です。


酷道ってなにさ?

個人的な定義
国道だけど「これ通っていい道?」と勘違いするような酷い道

そもそも、国道って?

界隈ではこの標識をおにぎりと呼んでいます。全国的にも非常に珍しい3ダンゴ。

まずそもそも国道を定義しないと説明が難しいので簡単に。

「国」の「道」とあるように、国が定めて管理をしている道のこと。
都市と都市を結んだり、重要な空港・港湾を結ぶなど、国の経済発展に欠かせないとされる道路が国道に指定されています。

そして国道に指定されている道路には、国道を示す逆三角形の標識が設置。
また、維持管理についても国が直接行ったり、都道府県によって管理されています。

現在、459の道路が国道に指定されています。
身近なところだと、東京と大阪を結んでいる国道1号線や、徳島市から高松市を通って松山市を結んでいる国道11号線などがあるかと思います。
2路線とも主要都市を結ぶ、立派で大変重要な道路です。
※弊社の支店も沿線にありますよ!

(高速道路も高速自動車「国道」ですが今回は割愛)


国が指定しているのに酷い、「酷道」って?

狭くてカーブが多く、大型車が通行禁止になっている、すれ違いが困難な国道が、酷道と呼ばれていることが多い印象です。

長野県白馬村で20時に撮った「国道」です。「国道」です!

暗くて見にくいのですが、しっかり標識が立っているので、国道で間違いありません。
大体、車1.5台分くらいの道幅なので、すれ違いは気合いを入れないと難しい道路です。
なので、好きな人でなければ、酷いと感じるのは個人的にはわかるかなーという感じです。
路面もヒビ入っちゃってますもんね。
※なお本画像を撮影した際は、1台も対向車来ませんでした


なぜこんな道が国道に指定されているのか?

色んな背景はあると思いますが、一番は都市と都市を結んでいる重要な道路であることが挙げられると思っています。
先ほどの画像の国道406号線、長野県の大町市から長野市を通って、草津温泉の坂の下を経由して群馬県高崎市に至る道路です。
画像の撮影ポイントはその中の白馬村から長野市の区間の道路となります。

地図で確認します。
ピンク色の道路が国道、黄色い道路がそれ以外の道路(県道)になります。

地理院地図より加工

付近にはもう一つ道路があって、長野市まで行くことが可能なのですが、遠回りをしなければいけないルートです(青矢印)。
一方、国道406号線は比較的最短距離で長野市まで向かうことができます(赤矢印)。
この最短で行けるという点が、今もなお国道として指定されている理由かなと思ってます。

国道になっている酷道は、大体がこの都市間を最短で結ぶというルートだからというのが指定理由なのかなという感想です。
途中で集落もあったりして、生活を守るというのも目的の一つになっていると考えています。

・・・なお、地元の方は赤矢印ルートではなく、青矢印ルート(遠回りルート)を使っているそう。
オリンピック道路と呼ばれていて、長野オリンピックの際にすごく整備されたことにより、めちゃくちゃ快適な道になったことが理由です。
ここまで語っていたこと、簡単に論破されてしまいますがな!


酷道の魅力

狭い狭い道ですが、魅力があるから酷道という趣味ジャンルがあるわけです。

◆大自然の中を走ることができる

酷道が狭い酷な道になりがちなのは、都市と都市を隔てる山を超えていることが理由です。
山の中を走るので、その分日本の大自然を満喫することができます。
サルとかたぬきもしょっちゅう出てきます。
また、春~夏は新緑、秋は紅葉をとても間近で見ることができます。
その代わり、冬は雪で通行止めです…。

◆そこに道があるというロマン

先述の通り山の中の狭い道路ですが、そこに道路があるということは、先人が道を切り開いたということ。
そして自然災害の多い日本において走れる道路があるということは、自然に負けずに存在しているということです。
そんな絶対に通すんだという意志と、絶対に負けないんだという気合いが、酷道にはあります。
なお、負けてしまう酷道もあるので、走りたい道路の巡礼はお早めに。

◆愛があふれる場所

そんな酷道を走る人は大きく4種類に分類されることが多いです。

①地元の方
②酷道が大好きなマニア
③日本の国道を全部走破する走破勢のマニア
④カーナビに誘導されて迷い込んでしまった人

④の人はともかく、みんなそれぞれ生活のため、好きなことのために走りに来ています。
だからこそ、安全に、全員が無事に走りきれるように配慮する。
酷道を走っている人は、そんな気持ちが現れています。

すれ違いが難しいところでは、自分から広い箇所までバックする、止まる、譲り合う光景が広がります。
家に帰るまでが酷道。みんなで走り切るのです。
迷い込んでも大丈夫です!!


最後に

注意事項

ここまでご覧いただきありがとうございます。
酷道に興味を持っていただけると嬉しいです。

ただ、やはり酷道と言われるだけあって危険があったり、天気によって非常にデリケートな道であることは否めません。
崖なのにガードレールが全くない道路、雨がふると小川の水が道路の上を流れている道路、走る上で気を付けないといけない箇所もあります。
また、天候によって走行規制がある区間も珍しくありません。

走る前に、走ろうとしている道路はどんな道路なのか、今日に限らずここ1週間位の天気はどうなのか。
そもそも、現在通行止めになっていないかを確認をしてからアタックすることをおすすめします。
時にはアタックを見送る勇気も、酷道というジャンルには求められるものになります。万全な状態で走るからこそ楽しいのです。


趣味「酷道」の楽しみ方

注意事項に気を付けて、楽しく走ること(=アタックすること)が、一番楽しめるポイントかなと思います。

ただ、ネットには酷道を走っている動画もたくさんありますし、地図を見てなぜここが国道指定されているんだろう?と思いを馳せることも楽しいポイントです。
また、完全走破しなくても、途中には絶景ポイントや美味しい湧き水ポイントがあったり、温泉もあったりするので、そこを目的にするのもいいかもしれません。

秋は本当に紅葉がきれいなところが多いので、秋の酷道はおすすめです。

長野県の国道143号線青木峠付近。近くに超立派な国道もあるので車来なくて散策にピッタリ。

最後までありがとうございました。
なお、牧は今年酷道にあまり行けませんでした。
11月から冬期通行止めの区間が多いので、今年は店じまいです。

来年は、久しぶりに国道352号線経由で福島県から新潟県に移動しようかなと思ってます。

地理院地図より加工

グネグネ道を3時間ちょいですかね。気を付けてアタックをする妄想をして、来年に備えます。

ではまた次回!ありがとうございました。

ライター:牧 シンゴ

<牧 シンゴさんの過去の記事はこちら>

<ランスタッドメンバーの記事はこちら>

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