PDCA、うまく出来ていますか?
ビジネスフレームワークの中でも一番有名だと言っても過言ではない「PDCA」。
そしてPDCAって何か物事を進めるときの基礎中の基礎であり、とてもシンプルな考え方ですよね。
それなのにうまくいかない事って多くないですか?Planした結果とは全然ちがう形になってしまったり、Actって何すれば良いんだっけ?ってなってしまったり‥‥。
そこで今回は自分なりになぜPDCAがうまくいかないのか?どうすればうまくいくのかを考えて行きたいと思います。
こちらの記事は、ランスタッド株式会社 ビジネスコンセプトディベロップメント本部の大久保が執筆しています。
「PDCA」ってなんだっけ?
ほとんどのみなさんがわかりきっているかと思いますが、まずはPDCAそのものについて整理していきたいと思います。
PDCAとは..
Plan(計画)
Do(実行)
Check(検証)
Act(改善)
の頭文字を取った略称であり、このサイクルを繰り返すことで、初めての試みや既存の仕組みなどに対して継続的に改善を行ってより良くして行くための方法論です。
1950年代頃にアメリカの統計学者であるウィリアム・E・デミング氏によって提唱され、1990年代頃からビジネスの現場においてもよく用いられるようになった、よく言えば「歴史のある」、あえて悪く言えば「古い」考え方になります。
あまりにも世の中に浸透しすぎて、PDCAを用いてもうまくいかない事例もかなり多く、
Plan(計画)
Delay(遅延)
Cancel(中止)
Apologize(謝罪)
なんてジョークも存在しているほど‥‥(笑)
なぜ「PDCA」はうまくいかないのか?
いきなり元も子もないことを行ってしまいますが、原因はシチュエーションによって多岐にわたるので、「これをやれば万事うまくいく!」というような解決策は中々ないと思います。
そこで今回は、個人的にPDCAがうまくいかない原因で頻出すると思っている「Check」の難しさにポイントを絞って改善策を書いていきたいと思います。
PDCAサイクルを回そうと思ったことのある方の多くは体感したことがあると思うのですが、「Plan」→「Do」までは順調なんです。でも、その後の「Check」が中々難しい。
とりあえず「Check」してみたら、「なんかよくわからないけど上手くいっているっぽいです!」とか、「何を基準にCheckすれば良いんでしたっけ?」とか曖昧な「Check」になってしまって、次の「Act」に繋がらないことが多々あります。
「Check」の結果に基づいて行われるはずの「Act」があやふやになり、その試みがうまくいったのかもわからないまま、次の新たな「Do」が始まってしまい、最初の試みは形骸化して「よくわからないけど、とりあえずやってます」みたいな「Do」がどんどん山積みになってしまう‥‥ってあるあるですよね。
じゃあ何故「Check」が難しいのか。
それは「Plan」の段階で「こうなれば成功だ」という仮説が具体的になっていないからです。
成功=ゴールが明確でないために、先述のような「Check」の基準があいまいになってしまいます。
そのために何を「Check」すれば良いのかわからなくなってしまいますし、基準があいまいな状態だと本来求めていた結果が出ていなくても、脳内で勝手に「良い結果が出た」と変換してしまうこともあります。人間って意外とそんなもんです。
あいまいなゴールを明確にするためには?
そんなときにお勧めしたいのは「テストカード」です。
これを使うと「どうなったら成功なのか?」が明確にできるだけでなく、「どうやって検証するのか」「どういった要素で検証するのか」までを明確にすることが出来ます。
記入方法は以下の通りです。
そして、おすすめの使い方としてはこのテストカードをステークホルダーにも共有し、第三者目線でも成功したのかどうかを判断してもらう事です。
そうすることで限りなく客観的で冷静に判断を下すことが可能になります。
最後に
今回はこういったHow-To系記事では散々こすりにこすられまくっている「PDCA」に関してつらつらと書いてみましたが、いかがだったでしょうか。
新しい事を始めたり、今ある仕組みを変える際にはその張本人も含め、拒否反応が出るのは致し方ありません。そういったときにこのようなフレームワークをうまく使って、自分自身を律しながら周りの方とも協力しつつ、冷静に物事を進めてみてください。
前回ご紹介したリーンキャンバスを組み合わせて使うのもおススメです!
ぜひご活用ください!
ライター:大久保
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