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「サイコロ」とかぐや姫子と・・・

少し前にこんなTV番組を見た。

各国の外国人が集まってディスカッションする番組だ。
テーマは、「日本人はストレスがたまると。」という話題だ。
このトピックのとある記事を簡単に抜粋すると・・・

イタリア人女性:「ストレスはあるけど、すぐに解消するわ。その場でできる限り、ストレスがたまらないようにするから」
「一番の違いは、日本人はストレスを忘れようとするのね。でも、私たちはストレスの原因を解決しようとするの。日本人は飲み会やオフ会で忘れようとするけど、それは一時的なものよ。またストレスはぶり返すわ」

イギリス男性:「日本人は他人と気軽に話さないけど、イギリスは違うよ。カフェで初めて会った人から仕事の愚痴を聞かされることもあるんだ」

中国人女性:「中国では上司に言いたいことを言えるわ。そういうオープンな雰囲気があるの。でも、日本ではそうはできないのよね」

「でも、嫌な上司がいて、嫌な言い方をされるたびに、毎回、ストレスをためないように戦っていると、余計ストレスがたまらないかな?」と司会者が訊くと、

フランス人男性:「うん。そうなったら会社をやめるんだよ」と当然のように言いました。
スタジオの外国人全員がうなづきました。転職が簡単な社会だと、こういう言い方になるのでしょう。 

フランス人男性:「でも、まず話し合うことが大切なんだ」と付け加えました。

もちろん、これはあくまで番組に出ている各国の人たちがたまたま代表のように話しているだけだ。
イタリア人は全員ストレスをため込まないわけではないし、各国の人たちが語る日本人像が、日本人全員に当てはまるわけでもない。ただなんとなく面白くて印象に残った。

後日、長年日本に住むフランス人の友人達とこの話題で盛り上がった。
フランスの友人は「フランスでは、転職はポジティブに考えている。転職が多いとそれだけキャリアップ、スキルアップしていると考えているし給料も上がる。日本では嫌がられる。以前、転職回数が多いと言われ面接で落とされた。」と話しをしていた。

長年、終身雇用が根付いていた日本、今でもジョブホッパーは敬遠される傾向だけれど、経験豊富であったり、広い視野を持っていたりすると私は思っている。

一般的にフランス人の多くが討論好きと知られているが、私の周囲のフランス人もご多分に漏れずと思われる。
討論が始まるとフランス語でなので正確には分からないけれど、聞いていると・・・
どちらかが一方的に聞き役に回っているのでもなく、テキト~に頷き、その場を笑って終わりするのでもなく、互いにず~っと意見を言い合っているのだ。

例えるなら、「僕は1と思う。なぜならば~~」「私は2だと思う。なぜならば~~」「私は3・・・」という具合に続くのだ。
(だからなのか!? 役員の半数近くがフランス人だった前職の会社では、会議がそれはそれは予定より長引いたのは!)


事実は一つだけれど、見方も解釈も何通りもある「サイコロ」みたいなもの。

表と裏、表裏一体とよく言うが、物事はサイコロのように見方を変えれば、いくつも目がある。
「サイコロ1」「サイコロ2」「サイコロ3」・・・
(もちろん人の数だけ見方もあるかもしれない)

さらに言えば、同じサイコロを見ていると思っていても、自分と相手が同じ“サイコロ”を見ているとは限らない。
どの目を見ているか、どのサイコロを見ているか、アウトプットしたり、見ている視点を変えたり、遠くから俯瞰したりして「ああ~そうのなのね」と気が付くことがある。

自身でもアウトプットしてみると、自分自身についての意外な発見もあるもんだ。

時には互いに見ている物体が「おお!別のサイコロだったのか!私はこんな風に考えていたな」って。


「年の差」と「ひよっこ」と🐣

前投稿の自己紹介でも触れたが、私の社会人スタートの仕事は、建築・インテリアデザインの仕事だった。
ある時、初めてマンションのフルリノベーションを担当した。
クライアントは、夜のお仕事をしているご年配の女性だった。彼女はほぼ毎日現場を見学に来た。

初めてのフルリノベを担当するひよっこの私は、強くオーラを放つこの女性にいつもタジタジ。言われるがままにデザイン設計した。
分かりやすく例えるなら、今日は青、明日はピンクにという具合にコロコロ変わるクライアントに言われるがまま仕様を変えた。
仕様変更を繰り返すとそれだけ工期も伸びて、伸びて、伸びた。
さらに追い打ちをかけるように、当時、阪神淡路大震災が起こった。
資材は手に入りづらく、工事業者の時間も取れず・・という状況になった。
結果、どうなったのか??

ハラハラ、ドキドキ、切羽詰まった、引き渡しギリギリの前日に工事完了!
それは、やったー🙌完成!ではなかった。

全面改装してお部屋は広いワンルーム、一見素敵に変身!が、OHH!なんと、みっともないことに!💦
要望を言われるがままにプランしたそのお部屋は・・・・(ここでは語れまい) 
もちろん引き渡し後に補修工事をした。

今となれば、20代半ばの若い小娘の私は、専門家きどりで思いあがっていたのだと思うが、なにより、YESマンになり要望を聞いているだけで、
「こうした方が良い」という専門家としての提案も出来ていなかったのだ。

こんな経験から、どんな立場の相手であろうと、しっかり理由や説明を含めた自分の考えや想いを伝えることが大切だと考えるようになった。
(もちろんTPOをわきまえてだ。)


「厚かましさ」と「逞しさ」と「成長」と💪🏻

それから何年も過ぎ、可愛かっただろう小娘も成長したのか・・・

この時期になるとTVのCMで良く目にするようになり、思い出す。
こよなく愛用する黒の○○○テック。遡ること約10年ほど前だったかと思う。

私は、長袖、七分袖、極暖・・と黒で取りそろえて、”世界で最も影響力のある100人”に選ばれたお片付けコンサルタントの収納術ばりに綺麗に並べて収納している。

その当時、着ていく度に、どれが長袖なのか、どれがU首なのか・・と、せっかく綺麗に畳んだものを広げないと分らず、毎朝の通勤前にはひっちゃかめっちゃかになってしまっていた。

そこで、この愛用のインナーをつくっている、大手衣料メーカー本社に手紙を出した。
(そこで手紙を出すっていう発想もどうかとは思うが、すっかり厚かましくも逞しく成長したようだ(笑))

「上記かくかくしかじかの理由で、横の製品タグの代わりに、首の後ろっ側にプリントしたら畳んだものを広げなくても見やすい。「Long M」とかプリント仕様にしてはどうですか?」と。

すると忘れた頃に、営業マーケティング部長という方から返事がやってきた。

「お手紙にて貴重なご意見を有難うございます。
あいにく今期分は全て生産済みのため、来期に向けて取り入れを検討させて頂きます。」といった内容だった。

そしてこの1年後、店頭には首の後ろにプリントされている○○○テックが並んだ。

今や、引き出しに美しく整頓されて並んでいる○○○テックの姿を見るたびに私は誇らしく嬉しくなる。
さらに、この大手衣料メーカーの売上アップにもなっていたら嬉しい。
(これを読んだ読者からメーカーに手紙が殺到しないことを願うが)

実は、ほぼ同時期に、毎日利用していたシアトル発の大手コーヒーチェーンにも手紙を出したことがある。
特に返事はなかったので、私の手紙を読んで意見を取り入れてくれたか否か定かでないが、その後の店頭を見る限り、取り入れてくれたのではないかな?と勝手に思っている。

提案や意見・・・は自分のためだけでなく、誰かのためになることもある。
そう思うと、やっぱり自分の想いを伝えることも大切だなぁと思わずにはいられまい。


色づく京都・奥嵯峨、愛宕念仏寺の一枚。
一つとして同じ仏像がなくひしめき合い、ひそひそと語り合っているよう。


冒頭の記事

イギリス男性:「日本人は他人と気軽に話さないけど、イギリスは違うよ。カフェスターバックスで初めて会った人から仕事の愚痴を聞かされることもあるんだ」
中国人女性:「中国では上司に言いたいことを言えるわ。そういうオープンな雰囲気があるの。でも、日本ではそうはできないのよね」
司会者:「でも、嫌な上司がいて、嫌な言い方をされるたびに、毎回、ストレスをためないように戦っていると、余計ストレスがたまらないかな?」と訊くと、
フランス人男性:「うん。そうなったら会社をやめるんだよ」と当然のように言いました。
スタジオの外国人全員がうなづきました。転職が簡単な社会だと、こういう言い方になるのでしょう。 
フランス人男性:「でも、まず話し合うことが大切なんだ」と付け加えました。


ストレスの根本的な原因や問題はさまざまにあるとは思うが・・・

日本でのある調査結果では、ストレスを感じている層の割合は、「よく感じる」と答えた人と「ときどき感じる」の合計が64%ほどになっていた。また そのストレスの原因 は、仕事・会社関係が57%と半数を超えてダントツらしい。

"コミュニケーションの大切な3つ"の力といわれる「人の話を聞く力」と「自分の想いを述べる力」と「人と関わる力」と

若かりし頃の私は、きっと人の話を聞く力はあっても、述べる力はなかったのだろうと思う。

人の話を聞いて、自分の想いを述べることで、人と関わることになる。

自分のためだけでなく、誰かのためになることもある。

この冒頭のTVディスカッションのように、

他者と異なることを恐れず、話すこと、意見を出し話し合うことが、ストレスの1つの緩和や解決策になるのかもしれない。

人の話を聞いてみなければ分からない。話してみなければ分からない…..~
「サイコロ」みたいなものなのだから。


自己開示することは勇気がいるけれど、まずは自分の思いを言語化する。話してみる。
noteに投稿していこうと行動した私の1つの理由。

書くにあたって、私はどうも色々詰込み過ぎる・・・
話したいことがいっぱいあるってことだ(笑)

次回は、今回に盛り込めなかったことを記事にしよう・・・次回へと続く。

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